ドラム式洗濯機の洗剤自動投入タンクは、入れっぱなしで使えるぶん、汚れが進行していることに気づきにくい部分です。「洗剤が減らない」「柔軟剤の香りがしない」と感じたときには、タンクの中や洗剤が通る経路にゼリー状の固まりができていることがあります。長野・松本の洗濯機分解ドットコムが、メーカーが公開しているお手入れ情報をもとに、掃除の目安と詰まりの原因、自分でできる範囲を整理します。
目次
自動投入は「タンク」と「経路」の2か所が汚れる
洗剤自動投入は、タンクに入れた液体洗剤・柔軟剤を、洗濯のたびに必要な量だけ機械が計って送り出す仕組みです。掃除の対象になるのは、洗剤をためておくタンクと、そこから洗濯槽まで洗剤が流れていく経路の2か所です。
日立の家電品サポートでは、自動投入部について「自動投入部に洗剤や柔軟剤の残りや汚れが付着していると、カビが発生したり、液体洗剤・柔軟剤の経路が詰まって故障の原因になったりします」と説明されています。つまり、見えているタンクだけを洗っても、経路が詰まっていれば症状は変わりません。
もうひとつ知っておきたいのが、経路は放置されているわけではないという点です。同社の説明では、経路は自動投入後に毎回給水して洗浄されるものの、それとは別に念入りなお手入れも必要だとされています。毎回すすがれているのに、それでも溜まる——ここが自動投入の厄介なところです。
お手入れの目安はメーカーで違う
頻度はメーカーによって案内が異なります。手元の機種の取扱説明書が最優先ですが、目安として次のように示されています。
▶ 日立
日立の家電品サポート「自動投入部のお手入れ方法を知りたいです。(ドラム式)」では、2〜3か月に一度を目安とし、あわせて次の場合もお手入れするよう案内されています。液体洗剤や柔軟剤の種類を変えたとき/自動投入を1か月以上使わないとき/「残量少」表示が点滅したまま1週間以上補充しなかったとき/タンク取付部に汚れが残っているとき/(日立の機種でいう)透明ふたを開けたまま放置したとき/液体洗剤や柔軟剤が固まってゼリー状になっているとき。
▶ パナソニック
パナソニックのFAQ「【ドラム式洗濯機】自動投入タンクと経路のお手入れ」では、3か月ごとのほか、1か月以上使わなかったとき/洗剤や柔軟剤の種類を変えたとき/「残量少」ランプが1週間以上点滅したまま補充しなかったとき/タンク内がゼリー状になったとき、が挙げられています。また、経路のお手入れとして定期的なものと、クエン酸を使う方法の2種類が案内されています。
期間の数字だけを見ると近いのですが、洗剤や柔軟剤の種類を変えたときにお手入れするという条件が両社に共通して出てくる点は見落とされがちです。粘度や成分の違う洗剤に切り替えると、前の洗剤が残っている経路に影響することが考えられます。洗剤の量そのものの考え方は洗剤・柔軟剤の入れすぎは逆効果|適量の決め方で解説しています。
洗剤が減らない・出ないときに確認すること
パナソニックのFAQ「【洗濯機全般】自動投入の洗剤などが減らない、自動投入できないときは」では、タンクの中で洗剤・柔軟剤がゼリー状になって固まっている場合や、洗剤が流れる経路に詰まりがあると洗剤が排出されない、と説明されています。そのうえで確認する点として、次のような項目が挙げられています。
- そもそも減っているかどうか。1回に使う量はごくわずかなので、数回まわしてから残量を見る
- 自動投入の設定がオンになっているか。操作パネルの表示で判断する
- タンクが正しく取り付けられているか。ドラム式は目印まで押し込む、縦型は音がするまで押し込む、といった違いがある
- そのうえで、タンクと経路のお手入れを行う
日立のドラム式のご使用ガイドでも、洗濯機にタンクを取り付ける手順に「確実に取り付けないと、運転中に自動投入がされず、液体洗剤や柔軟剤が液漏れする原因になります」と注意が添えられています。「壊れた」と思う前に、タンクが最後まで確実に入っているかを見るのが近道です。
自分でできる範囲と、触らないほうがいい部分
タンクまわりは、メーカーが利用者向けに手順を公開している数少ない場所です。日立の説明では、タンクは分解してお手入れができるとされ、汚れがひどいときは約40度のお湯に10分程度浸してから、すすいだり歯ブラシで洗ったりする方法が案内されています。経路のお手入れも、タンクに約40℃のお湯を決められた位置まで入れて専用の運転を行う形で手順が公開されています(入れてよい量は「これ以下」の目印など、機種ごとに指定があります)。
ただし、タンクや部品の形状は機種によって異なります。同社も詳しくは取扱説明書を確認するよう明記していますので、この記事の説明で手を動かさず、必ずお使いの機種の説明書に沿って進めてください。日立の説明では順番にも決まりがあり、経路のお手入れは必ずタンクとタンク取付部のお手入れをした後に行う(タンク内に洗剤が残っていると経路に入り、十分な効果が得られない)とされています。また同社は液体洗剤の経路と柔軟剤の経路を同時にお手入れすることはできないとも案内しています。
一方で、利用者が手を出せない部分もはっきりしています。日立の説明では、タンク取付部底面のパッキンはお客様ご自身で交換できませんとされ、破損したときや汚れが取り切れず交換したい場合は、販売店または修理相談窓口へ点検・修理を依頼するよう案内されています。使う洗剤によってパッキンに色が移ることがあるものの、歯ブラシなどで強くこすらない(パッキンが傷み、液漏れの原因になる)という注意も添えられています。
もうひとつ、意外と知られていないのがタンクは消耗品だという点です。日立は、手順どおりに定期的なお手入れをしても、使用頻度や時間の経過によって劣化することがあるとし、破損時や汚れが取り切れない場合は部品として購入できると案内しています。何をしても改善しないときは、掃除の問題ではなく部品の寿命ということもあります。
お手入れしても戻らないときは内部の汚れを疑う
タンクも経路も手順どおりに掃除したのに、においが残る、洗い上がりがすっきりしない——という場合、原因は自動投入部ではなく洗濯槽の裏側にあることがあります。自動投入は洗剤を送り出すところまでを担当する仕組みで、槽の裏に蓄積した汚れまでは面倒を見てくれません。
ドラム式のにおいは、パッキンや排水口など複数の場所が絡みます。切り分けの手順はドラム式洗濯機が臭い原因と自分でできる対策に、市販クリーナーでどこまで落ちるかは洗濯槽クリーナーの塩素系と酸素系の違い|効果の限界にまとめています。
なお、洗濯槽まわりの部品を「自分で外せるのか」という論点は縦型でも同じで、縦型洗濯機のパルセーター下に溜まる汚れ|自分で外せるのかでメーカー各社の見解を整理しています。
実際に分解して何が出てくるのかはビフォアフター事例でご覧いただけます。ドラム式の分解洗浄の内容はドラム式洗濯機の完全分解洗浄のページ、料金の内訳と追加費用の条件は料金詳細ページをご確認ください。
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洗濯機分解ドットコムは松本市を拠点に、長野市・上田市・安曇野市・塩尻市など長野県内へ出張対応しています。年中無休・お見積り無料で、松本市内および近郊であれば即日での対応が可能な場合もあります。長野県内の主要エリアは出張費が基本料金に含まれています(木曽地方・北アルプス周辺など一部の遠方エリアと県外は距離に応じて別途お見積り)。費用は現地の状況とあわせて、お見積りで確定してお伝えします。
作業は清掃業界26年の工藤が担当し、作業前後の写真をお見せしてビフォアフターをご報告しています。どこにどれだけ汚れが溜まっていたのかを見ていただいたうえで、次のお手入れの間隔もご案内します。
なお、自動投入まわりの部品交換や本体の修理はメーカー・販売店の領域です。当店が行うのは分解しての洗浄で、「掃除で戻る汚れなのか、修理が必要なのか」の切り分けからご相談いただけます。
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