洗濯機の給水ホース・排水ホースの交換時期|水漏れの前兆と点検のポイント

洗濯機の給水ホース・排水ホースの交換時期|水漏れの前兆と点検のポイント

洗濯機の給水ホースと排水ホースは、何年で交換すればよいのでしょうか。調べてみると「3年」「5年」といった数字がいろいろと出てきますが、今回確認した範囲では、メーカーが自社の公式サイトで示しているのは年数ではなく、「こういう症状が出たら交換・点検を」という基準のほうでした。この記事では、日立・シャープ・アクア各社の案内と一般社団法人日本電機工業会(JEMA)の注意喚起をもとに、水漏れの前兆の見つけ方と点検のポイントを、長野・松本の洗濯機分解ドットコムが整理します。

「何年で交換」という年数は、各社の案内では見当たらなかった

まず、この記事でいちばんお伝えしたいことから書きます。今回、日立・シャープ・アクアの公式サイトを給水ホース・排水ホースについて読んでいくと、「〇年で交換してください」という年数の指定は出てきませんでした。書かれているのは、どういう状態になったら交換・点検が必要か、という症状のほうです。

日立の案内(給水ホース)

日立は、洗濯機のよくあるご質問「水漏れの原因・対処方法を知りたいです。」のタテ型・ドラム式の両方のページで、給水ホースについて次のように説明しています。

「長年同じ給水ホースを使用していると経年劣化やさびなどで水漏れすることがあります。給水ホースから水漏れする場合は、給水ホースを交換してください。」

基準は「長年使ったから」ではなく、▶ 水漏れが出ているかどうかです。年数で線を引くのではなく、症状で判断する書き方になっています。

シャープの案内(排水ホース)

シャープは、Q&A情報「排水ホースに穴が開いたり、破れてしまったときはどうすればいいですか?」(文書番号142298)で、「排水ホースの劣化などが原因の可能性がありますため、修理が必要です。」と回答し、お買い上げの販売店への相談か同社のWeb修理申し込みを案内しています。ここでも切り口は年数ではなく、穴・破れという目に見える状態です。

つまり、洗濯機のホースは「カレンダーで管理するもの」ではなく、使っているあいだに出るサインを拾って判断するものだと考えるほうが、メーカーの案内には沿っています。世の中に出回っている「3〜5年で交換」といった年数は、この記事で確認した日立・シャープ・アクアの各ページでは見当たりませんでした。年数を過ぎていないから大丈夫、と考えるのはおすすめできません。逆に、症状が出るまで何もしなくてよいという意味でもありません。日立が「定期的に点検し」と書いているとおり、サインは自分から見に行かないと気づけない場所に出ます。

公式に年数があるのは「設計上の標準使用期間」のほう

とはいえ、洗濯機まわりに公式の年数がまったく無いわけではありません。ただしそれはホース単体ではなく、洗濯機本体についての年数です。混同されやすいところなので、分けて押さえておきましょう。

長期使用製品安全表示制度とは

日本電機工業会(JEMA)の解説によると、経年劣化について注意喚起を図る必要がある製品には、電気用品安全法の「電気用品の技術上の基準を定める省令」で「設計上の標準使用期間」と「経年劣化についての注意喚起」等の表示が義務付けられています。2009年4月以降に製造された対象製品には、本体にこの表示が入っています。

JEMAが挙げている対象製品は、扇風機/電気洗濯機(洗濯乾燥機は除く。)/換気扇/電気冷房機(エアコン)/ブラウン管テレビです。▶ 洗濯乾燥機は除かれている点は見落としやすいので、ご自宅の機種の取扱説明書や本体表示をご確認ください。

日立は「洗濯機の長期使用についてのお知らせとお願い」のページで、洗濯機の設計上の標準使用期間を「7年」と表示しています(この制度の対象は、上記のとおり洗濯乾燥機を除く電気洗濯機です)。同じページでは「設計上の標準使用期間を超えて使用すると、熱、湿気、ホコリなどの影響により、経年劣化による発火・けが等の事故に至るおそれがあります。」とも案内されています。

なお、この年数は、洗濯機の平均使用年数や、メーカーが修理用の部品を持っている期間とも別の指標です。買い替えの見きわめについては洗濯機の寿命は何年?買い替えか分解洗浄かの判断基準の記事で別に整理していますので、あわせてご覧ください。

この年数を、保証期間と読み替えない

JEMAは、設計上の標準使用期間について「製品の故障や機能低下の無料修理等を行う無償保証期間とは異なります。」と明記しています。さらに「標準使用条件を超える使用頻度や使用環境の場合などは、この期間よりも早期に安全上支障を生ずるおそれがあります。」「設計上の標準使用期間内であっても、異常を感じたら早急に使用を中止し、販売店、メーカーへご連絡下さい。」とも書かれています。

ここで大切なのは、期間内でも異常があれば止めるという順序です。年数はあくまで目安で、優先されるのは目の前の症状のほうだと読み取れます。

そして、その「異常」の例として日立が挙げているリストの中に、まさにホースの話が入っています。同じ長期使用のページには、販売店や相談窓口へ連絡してほしい症状のひとつとして「給水ホース、蛇口の継ぎ手から水漏れや洗濯機の床面に水漏れの痕跡がある。」が挙げられています。▶ 洗濯機を長く使うときの点検項目に、ホースまわりは最初から入っているということです。

水漏れの前兆は、給水側と排水側で見る場所が違う

では、何を見ればよいのでしょうか。給水側(蛇口から洗濯機まで、水道の圧力がかかっている側)と、排水側(洗濯機から排水口へ流していく側)では、傷み方も見るべき場所も違います。

給水側は、つなぎ目でトラブルが起きる

給水側は、蛇口 → 蛇口に付いている継手(日立の呼び方では「ワンタッチつぎて」) → 給水ホース → 洗濯機本体の給水口、という順につながっています。ホース本体よりも、この「つなぎ目」で起きるトラブルのほうが各社の案内では目立ちます

日立は蛇口側について「長時間使用するとねじやつぎてが緩んでしまうことがあります。定期的に点検し、緩んでいる場合は締めなおしてください。」と案内し、ホースについては「給水ホースを引っ張り、抜けないことを確認してください。」と、抜けないことの確認まで求めています。洗濯機側は、ユニオンナットにぐらつき・緩み・傾きがないかを確認するよう書かれています。

シャープも同じ場所を挙げていて、Q&A情報「洗濯機から水が漏れます。(水漏れ)」(文書番号135792)では、本体と給水ホースの接続箇所について「給水ホースの袋ナットが傾いて締め付けられていたり、袋ナットの締め付けが弱いと水漏れする場合があります。」と説明しています。

そしてJEMAは、つなぐ前の下地の状態にも注意を促しています。「水栓のジョイント部に汚れ、異物、サビや傷があると、水もれの原因になります。」として、汚れ・異物・サビは濡れた布で拭き取ってから取り付けること、「汚れやサビが拭き取れない場合や、傷がある場合には、必ず『新しい給水栓ジョイント・継手』に取り換えてください。」と案内しています。

給水側で見ておきたいところ/蛇口と継手のねじの緩み・ぐらつき/継手の金具にサビや傷が出ていないか/ホースを軽く引いて抜けてこないか/洗濯機側のナットが傾いて締まっていないか/給水中に接続部がにじんでいないか/床に水漏れの痕跡が残っていないか

排水側は、ホース自体の傷みと押し曲げ

排水側は水道の圧力がかからないぶん、勢いよく噴き出すことは少ない代わりに、気づかないうちに床がじわじわ濡れていることがあります。シャープが「排水ホースの劣化などが原因の可能性がありますため、修理が必要です。」と案内している穴・破れがひとつ。もうひとつが、洗濯機を壁ぎわに押し込みすぎてホースが折れたり潰れたりしているケースです。

日立は、洗濯機の下から水が漏れている場合について「本体下部から水が漏れている場合は、排水ホースが外れていたり、つぶれてしまっている可能性があります。」として、お買い上げの販売店または修理相談窓口への点検・修理の依頼を案内しています。洗濯機の後ろは、ふだんまず見ない場所です。買い替えや模様替えで動かしたときに、ホースが無理な角度で押しつぶされていないかを一度確かめておくと安心です。確認のためだけに無理に動かす必要はありません。洗濯機は水が残っていると重く、動かした拍子に排水ホースが外れることもあります。ご自身で動かすのが不安なときは、そのままにしてご相談ください。

そのまま運転を続けないでください。日立はタテ型の案内のなかで、蛇腹ホースなど本体部品から水漏れが発生している場合について「使用を中止し(コンセントを抜き、水栓を閉めてください)」、販売店または修理相談窓口へ点検や修理を依頼するよう案内しています。ドラム式の案内でも、対処しても改善しない場合は同じく「使用を中止し(コンセントを抜き、水栓を閉めてください)」として点検や修理の依頼を求めています。JEMAも「給水ホースの接続箇所等から水が漏れる場合は、何かしらの不具合が生じているおそれがあるので、その際は使用を中止し、水栓を閉めて、メーカへお問合せください。」としています。アクアも、運転中に水が漏れ始めたときは「すぐに電源を切り、コンセントを抜きましょう。」と案内しています。水漏れは、様子見をしてよい症状ではありません。

締め直していい範囲と、交換をどう考えるか

ここは、メーカーによって案内の幅があるところです。ひとまとめに「自分でできる/できない」と決めず、ご自宅の機種のメーカーの案内と取扱説明書に合わせてください。

締め直しは、手順まで公開されている

緩みの締め直しについては、日立もシャープも利用者が行う前提で書いています。シャープは本体側の袋ナットについて、蛇口を閉じてから袋ナットを緩め、まっすぐになるよう締め付け、締め付けが止まる箇所でホースを上下に動かして緩くなったら再び締め付ける、という手順を示したうえで、しっかり締めてから蛇口をゆっくり開いて水漏れしないか確認するよう案内しています。日立も、緩んでいる場合は締めなおすよう案内しています。

交換になると、案内が分かれる

ホースそのものの交換になると、書き方が変わってきます。アクアは自社サイトの解説で、給水ホース本体の水漏れについて「劣化によるひび割れがおもな原因です。」としたうえで「給水ホースはホームセンターで売っているため、自分で新しい物に交換できます。」と説明し、排水ホースについても、ひび割れが原因なら新しいホースへの交換をすすめています。

一方でシャープは、排水ホースの穴・破れの相談に対して「お客様ご自身による部品の交換は、本体の故障や水漏れの恐れがあり、おすすめできません。」と明記しています。同じ「ホースの交換」でも、メーカーによって推奨の度合いが違うということです。ご自身の洗濯機のメーカーがどちらの案内をしているかを、まず確認してください。

部品選びには共通のルールがある

交換する場合でも、部品の選び方には共通した注意があります。日立は「付属品以外の給水ホースを使用すると、水漏れの原因となります。」として付属品を使うよう案内し、「また、ナノバブルアダプターなどの市販部品のご使用もお控えください。」とも書いています。継手については「当社製以外のつぎてをご使用の場合は、一般社団法人日本電機工業会規格(JEM1206)に準拠した製品をご使用ください。」としています。

JEMAはさらに踏み込んで、保証の話に触れています。水もれした場合にメーカーが保証してくれるのか、という質問への回答は「付属品またはメーカー指定の継手(別売品)以外の使用、または水栓の劣化や排水口のつまり、設置不良による水もれは保証の対象外です。」というものでした。安く済ませたつもりの社外品が、いざというときに保証の外に出てしまうことがある、という点は知っておいて損はありません。

水漏れを起こさないための習慣と、長野で気をつけたい付け外し

前兆を見つける以前に、そもそも起こしにくくしておく方法もあります。どれも道具のいらない話です。

使い終わったら蛇口を閉める

JEMAは「万が一の水もれに備え、機器が完全に停止した後は、給水ホースに接続している水栓は必ず閉めてください。」と案内しています。給水ホースは、蛇口を開けている間ずっと水道の圧力がかかったままです。閉めておけば、万一つなぎ目が緩んでいても、留守中に流れ続ける事態は避けられます。あわせて「万が一の水もれに備え、防水パンの設置をお勧めします。」ともあります。賃貸で防水パンが無い場合は入居者の判断で設置できないことが多いので、まずは管理会社・大家さんにご相談ください。

JEMAは別のページでも「ねじが緩んだり、ホースの接続が悪いと水漏れの被害を招くことがあります。」としたうえで、「給水ホースがはずれると、水漏れ防止のため給水を自動ストップするオートストッパー付き水栓ジョイント用部品がありますので、取り付けをお奨めします。」と案内しています。日立も、地震などの災害で洗濯機が倒れたり給水ホースが蛇口から外れた場合に水漏れの原因となることがあるとして、オートストッパー付き水栓の設置検討に触れています。

長野県内では、冬の水抜きが点検のきっかけになる

長野県内では、冷え込む時期に給水ホースを外して水を抜く、という作業をされるご家庭があります。凍結したときの手当てでも、メーカーの案内はいったんホースを外す手順になっています。凍結そのものの見分け方と解凍の手順は塩尻市の洗濯機クリーニングと冬の凍結トラブルの記事にまとめましたので、そちらをご覧ください。

ここでお伝えしたいのは、ホースを外すその機会が、いちばん確かめやすい点検のタイミングになるということです。ホースを外した状態なら、蛇口の継手の中も、ホースの先の金具も、普段は見えない角度から見えます。JEMAが「水栓のジョイント部に汚れ、異物、サビや傷があると、水もれの原因になります。」と注意している、まさにその場所です。汚れやサビは濡れた布で拭き取ってから付け直す、というひと手間を、季節の作業に足しておくと安心です。付け直したあとは、ホースを軽く引いて抜けないことを確かめ、蛇口をゆっくり開いて接続部から水がにじまないかを必ず確認してください。日立も「給水ホースを引っ張り、抜けないことを確認してください。」と案内しています。

もうひとつ、引っ越しや買い替えのときの落とし穴もJEMAが挙げています。前の住人が使っていた継手をそのまま使ってよいかという質問には、引越しで外す際にズレなどが生じたり、長く使っていれば緩みも生じている場合があるとして、付属の新しい継手を設置し直すよう回答しています。買い替え時に古い継手を使い回す場合も同様で、「長くご使用の場合には、経年劣化や緩みなども生じている場合がありますので、ご面倒でも付属の新しい継手を設置し直してご使用ください。」と書かれています。▶ 新しい洗濯機に、古い継手だけ引き継がないというのは、覚えておきたい一点です。ただしJEMAは同じQ&Aで、付属の給水栓継手は「横水栓のみ」対応で、横水栓以外や水栓の位置が低い場合は各メーカー推奨の給水栓ジョイント・継手(別売品)を購入するよう案内しています。ご自宅の蛇口の形によっては付属品が付かないので、買いに行く前に蛇口を確かめてください。

なお、松本市内でも集合住宅の2階以上にお住まいの方は、水漏れが階下に及ぶことがあります。当社のよくあるご質問でも、マンション・アパートでのご依頼にあたって防水パンの設置状況・搬入経路とあわせて水道の元栓位置のご確認をお願いしています。元栓の位置を家族で共有しておくだけでも、いざというときの被害の広がり方が変わります。賃貸で階下に及んだ場合は、水を止めたあとできるだけ早く管理会社・大家さんへご連絡ください。

水は漏れていないのに流れが悪い・ニオうときは

ここまではホースの外側の話でした。一方で、ホースにも継手にも異常が見当たらないのに、排水の流れが悪い・洗濯物がニオう・黒いカスが付くという場合は、原因が別のところにあります。排水口の詰まりについては洗濯機の防水パン・排水口の掃除方法の記事、ドラム式のフィルターの呼び分けについては糸くずフィルターと排水フィルターの違いの記事で詳しく解説しています。

それでも残るのが、洗濯槽の裏側やパルセーターの下、ドラム式なら乾燥経路に積み上がった汚れです。市販の洗濯槽クリーナーは槽の内側から溶かしていく薬剤で、物理的に届かない場所があります。ここまで来ると、洗濯機を完全分解して部品を1つずつ洗うのが確実です。洗濯機分解ドットコムは、清掃業界で26年以上の経験を持つ運営責任者・工藤博史が対応窓口を務めています。

当社では、縦型19,800円〜/ドラム式29,800円〜(税込・日立製は3,000円〜5,000円の追加)で、縦型ドラム式ともに分解洗浄を承っています。作業前後の写真はその場でお見せし、30日間の施工保証(施工不具合時は無料再対応)を付けています。

対応の目安は製造から8年以内です。年数が経った機種は部品の硬化・劣化で分解時の破損リスクが高まるため、事前にご相談ください。また、分解の過程で部品交換が必要な状態だと分かった場合は、作業をいったん止めてご説明し、ご了承いただいてから進めます(部品代は別途お見積り)。詳しい条件は料金詳細・追加料金規定にまとめています。実際にどれくらい汚れが出るのかはビフォアフター事例でご覧いただけます。

出張費は長野県内の主要エリアであれば基本料金に含まれています。木曽地方・北アルプス周辺など一部の遠方エリアと県外は、距離に応じて別途お見積りしますので、お見積り時に必ずお伝えします。お見積りは無料、年中無休で受け付けています(即日の対応は松本市内・近郊が対象です)。ホースの水漏れが疑われるときは、まず運転を止めてコンセントを抜き、そのうえで水栓を閉めて、メーカーや販売店にご相談ください。そのうえで「中の汚れも気になる」ということでしたら、長野・松本の洗濯機分解ドットコムまでお気軽にお声がけください。

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